わたしが、トレードを教えている人たちによく言う言葉です。
「勝った後こそ資金を減らさないようにね。」と。
普通は勝ったら資金が増えているのですから、そのまま資金が増えていきそうに思いますよね。
実際にわたしのように勝ち続けているトレーダーの人には関係ない言葉なのだと思います。
それは勝った後も、負けた後も特に思考や感情に変化がないからです。
どっちにしても今月終わったら「口座資産は増えているしな。」という風に思っているので、勝った負けたで一喜一憂することがないのです。
ですが、トレードを始めて間もない方や、まだ安定して勝てていない人はどうでしょうか?
- 勝った時は気持ちが大きくなり、嬉しい。
- 負けた時はへこんでしまって悲しい。
といった状態になってもおかしくありません。
むしろわたしも昔はそうでした!
1トレードごとに気分が変化していました。
これではなかなか勝ち続けることはできないのです。
トレードで負けた時は、まだ「慎重になろう」という風に変化すればいいのですが、「負けを取り返してやろう。」と思ってしまうとこれはいけませんね。
「負のスパイラル」に突入してしまいます。
たいてい負けを取り返そうとした時というのは無茶なトレードをしてしまったり、ロット数が増えたり、ルールを守らなかったりするので、負けます。
この状態と同じくらい危ない状態というのが、「トレードに勝ったその後」にあります。
FXなどの投資は勝ち続けた時ほど気を引き締める必要があるのです。
なぜだかわかりますか?!
それは、勝ち続けた後というのは気が大きくなってしまって、一言でいうと「調子にのってしまう」のです。
「どんなポジションを取っても今の自分にはツキが来てるから勝てるんじゃないか?!」や「かなりの金額勝ったので、次に多少負けてもそんなに痛くないし、ちょっとルールと違うけどエントリーしてみよう。」や「次にまた勝てると資金が更にこんなに増える。」といった感じに思ってしまうのです。
その気の緩んだ状態でエントリーをしてしまって、気づいたら思わぬ損失を出してしまったり、ひどい時は先程の勝ちトレードの利益以上の損失が出てしまう場合もあります。
こういった精神状態の時ってその時は自分でなかなか気づきません。
ですから危険です。
自分のポジションが思ってたより含み損を抱えたりしてしまった時に、ふと我に返って気づいたりするんです。
「しまった。。やってしまった。。。」と。
こうなってからでは遅いですよね。
ですから「勝って兜の緒を締めよ」という言葉があるように、わたしたちトレーダーも勝った後に調子に乗らない。
ちゃんと勝ったトレードと同じようにしっかり分析をし、ルールを確認することが大切です。
自分自身が勝ったトレードというのは、結果的に勝って資金が増えているわけです。
それがルールどおりにとったポジションなのかは本人にしかわかりません。
もしルールどおりにとったポジションなのであれば、もう一度ルールを確認して同じようなトレードをすればいいですし、ルール関係なしに入ったけど偶然勝ててしまったトレードの場合は、なぜ入ってしまったのか。
ルールを再度確認して自分を改めなければいけません。
トレードというのは複雑そうに見えて、こういったシンプルなことの繰り返しなのです。
FXでトレードをしていて、「昨日◯◯円勝ちました!」という報告をしてくれるのは嬉しいんですが、1か月後くらいに話をする機会があって、「こないだ調子良かったあとどうですか?資金も増えて取引量も増えましたか?」なんて聞くと、「あの後負けてしまいまして・・・」といった話をされる方は実は多かったりします。
勝った後ほど気を引き締めてトレードしないと口座資産はなかなか増えません。
しっかりと検証を重ねたルールを用意し、そのルールどおり坦々とトレードをすることが口座資産をふやす一番の近道のように思います。