FXの「波動シリーズ」の続きです。
以前の記事で「波動の確認」と「波動の認識」について書きました。
https://davetra-fx.com/forexwaves/
「チャートを何度も繰り返して見て、波動を無意識で確認できるようになること」と「波動の正解は1つではない」ということをお伝えしました。
今回のこの記事は、「なぜ波動を確認しないといけないのか?」その必要性について書いていきます。
波動の頂点を見極め、高値・安値の認識をする
波動を確認すると必ず同時に認識できるものがあります。
それは「波動の頂点」です。
波を直線で認識していくわけですから、上昇の波動から下降の波動に転ずる時に波動の頂点が生まれます。
逆もそうです。
下降の波動から上昇に転ずる時に波動の頂点が確認できると思います。
この波動の頂点が「高値・安値」になるのです。
上昇から下降に転ずるポイントは「高値」、下降から上昇に転ずるポイントは「安値」です。
この高値と安値というのは、ダウ理論においてトレンドとレンジの把握をするときに必須になってくるものです。
トレンドとレンジの条件のおさらい
- 上昇トレンド=直近高値・安値の切り上げ
- 下降トレンド=直近高値・安値の切り下げ
- レンジ・横ばい=トレンド相場でないとき
こういった表現になります。
もちろんこんな細かいことを言わなくてもチャートをぱっと見たときに明らかに上昇しているときや下降しているときもありますが、何かしらの定義がないと困るチャートも出てきます。
この「トレンドとレンジ」の把握はトレードをしていく上で最も重要なポイントの1つになるので、そこから逆に考えると高値と安値の把握がとても重要だと気づいていただけると思います。
この高値と安値を把握することにより、トレンドなのかレンジなのかの「環境認識」ができるのです。
波動の確認が出来るとチャートのイメージが明らかに変わります。
では、もう少し掘り下げてみましょう。
この「波動を引いた頂点」=「高値・安値」とは一体何を意味しているのでしょう?
なぜこのようなポイントができるのでしょうか?
それはこういう説明ができます。
- 高値というのは、投資家が買い優位だった状態から売り優位に転換したポイント。
- 安値というのは、売り優位から買い優位に転換したポイントということです。
つまりチャートを見ているトレーダー、それ以外のトレーダーも含めて意識された可能性が高いポイントだということです。
こういったポイント(レート)は再度そのレートに値が近づいてきた時は意識されやすいのです。
必ず意識されるわけではないのでここも勘違いしないでください。
「意識される可能性がある」という認識で大丈夫です。
この「波動の認識」ができるようになると、チャートを開いてパッと見た時のイメージが明らかに変わります。
そして、高値・安値を把握した上で、トレンドなのかレンジなのかの環境認識ができます。
波動を確認していると、同じような波動の動きをつくるときがあります。
要はパターン化しているような波動の形があるのです。
これを「波動のチャートパターン」という風に言います。
この波動のチャートパターンは頭に入れておくとチャートを見るときにとても便利です。
わたしももうチャートを見た時に無意識レベルでチャートパターンは見つけて意識しています。
そうなるために繰り返し確認することです。
波動のチャートパターンを見れればすぐにプロのトレーダー!?
同じような波動の形を描くわけですから、当然世界中のトレーダーも意識しやすいわけです。
これをチャートパターンとして記憶・認識することによって、自然とプロのトレーダーの目線に近づけるのです。
更にこのチャートパターンというのは、相場の分析・環境認識や、トレンド転換の見極め、更にエントリー・決済の時にも用いることができます。
その使い方は応用になりますが、まずはなんといってもチャートパターンを頭に入れることから始めましょう。
ちなみにですが、わたしたちトレーダーのほとんどの人はこのチャートパターンを知っています。
それくらい当たり前のものなのです。ですが、「知っている」のと「認識できる」のでは違います。更に「無意識レベルで見れている」というのも違います。
ぜひより深くご自身の頭に刻み込んでいただきたいと思います。
チャートパターンの定番「Wトップ」「Wボトム」
インターネットで検索したら「波動のイメージの画像」や「実際のローソク足でのチャートパターン」の画像がいくらでも出てくるので確認してください。
なんといってもチャートパターンの定番は「Wトップ」「Wボトム」です。
これは名前の通りですが、Wトップは2つの山。
Wボトムは2つの谷です。
このWトップの間の谷、またWボトムの間の山の頂点に引いた水平線をネックラインと言います。
意識されやすいラインですね。
なぜこのような形になるのかというと、2つめの山や谷は直近の波動の頂点を意識しているからですね。
だから同じくらいのレートで止めてやろうという投資家の心理が働きます。
その結果このような形ができるのです。
これはトレンドの反転パターンとなります。
「三尊・逆三尊」
このWトップWボトムと似たもので、「三尊・逆三尊」というものがあります。
三尊は3つの山、逆三尊は3つの谷ですね。
これも上下反対なだけです。
3つの山の間には2つの谷がありますし、3つの谷の間には2つの山があります。
この間をむずんだラインをネックライン(この場合は水平線とは限らない)といいます。
これも同じく意識されやすいラインですね。
この三尊・逆三尊もできる理由は同じです。
意識されている直近の波動の頂点付近で止められるということですね。
この三尊・逆三尊も反転パターンとなります。
波動を理解する事がFXで勝ち続けるトレーダーになる為の第一歩!
他にも、上値と下値がどんどん狭まってくる(値幅がどんどん縮まってくる)波動のチャートパターンを「三角保ち合い」といい、これはエネルギーを貯めている状態です。
上に行こうか下に行こうか市場が迷ってるんですね。そしてその時がきたらどちらかに大きく放たれる(トレンドが発生する)ことが多いです。
また「ペナント」や「フラッグ」と言ったトレンドの途中に発生するチャートパターンも存在します。
実際にチャートを「見る力」がついてくると、これらのチャートパターンは当たり前のように見ることができるようになっています。
波動の確認は何度も書いていますが、土台作りなのでしっかりと基礎をかためましょう。
ここに色々な知識と経験を積み上げていきます。