昨日はFXのトレードを教えている生徒さん何人かと勉強会的なものを行っていました。
合計で6人ほど集まって大きなモニタのある部屋をレンタルし、自分のノートパソコンを順番につないでいく。そして自分自身の最近のトレードを他の人に説明するという時間を設けました。直近の動きのチャートで2,3トレードずつ皆さんがアウトプットするというわけです。
- 環境認識
- なぜそこでエントリーしたのか?
- なぜそこに損切りを置き、なぜそこで利益確定の決済をしたのか?
- なぜ勝てたのか、なぜ負けたのか。
などを順番に説明していくわけです。こういったことをすることでチャートの見落としや細かなミスに気付くことができます。
昨日のパターンでいうと多かったのは、
- 「大きな時間足の節目の付近で確認せずエントリーしてしまっている。」
- 「エントリーポイントまで待つべきところで待たずに焦ってエントリーしてしまっている。」
というパターンが多かったですね。
当然結果的に勝っているトレードもあるんですが、長い目で見るとルールどおりの動きをできていないわけですから安定して稼ぎ続けるというところからは離れてしまいます。
参加された方も、いかに環境認識をすることが大切かということと、焦る気持ちをコントロールすることが大切だということをわかっていただけて帰られました。
この2つはなかなか勝てないトレーダーさんにも共通する問題点であると思いましたので、こちらでもシェアさせていただきます。
1.「大きな時間足の節目の付近で確認せずにエントリー」する事について
その方のトレード環境から書きますと、15インチのモニタのノートパソコンでトレードされています。
MT4を1つ入れて1つの通貨ペアを4分割して表示され、1分足、5分足、15分足と残りの1つのウインドウは1時間足〜週足を切り替えて見ているといった感じです。
同じような環境でトレードしている人は結構いらっしゃるとは思います。
スペース的に厳しい人はこの環境でいいと思うのですが、個人的には外部モニタを1枚用意することをオススメしています。
わたしも「iiyama」の27インチのモニタを使っています。
モニタが2つ用意できると、MT4を2つ入れたり、大きい方をチャート用にし、ノートパソコンのモニタに取引画面に使うことができますね。トレードの効率があがりますので可能な人はぜひ取り入れてみてください。
大きな時間足の節目の付近というのはどういうことなのか。
まず大前提として時間足の考え方が必要になってきますね。FXのトレードには複数の時間足が存在します。
1分足、5分足、15分足、1時間足、4時間足、日足、週足、月足があります。
チャートソフトによっては3分足や8時間足なんてものを表示できるものもあります。
トレードを行う時にとても重要なことは、各時間足にはその時間足のトレーダーがいるということを理解することです。
これについて細かく解説するにはとてもブログなどだけでは伝えきれないので、「各時間足には、それぞれ大口のトレーダーが存在する。」ということだけ覚えておいてください。これがとても重要です。
昨日のトレード解説を例にとって説明します。
4つのウインドウを出してトレードする人が15分足でトレードするとします。
15分足でエントリーする場合、わたしのトレードルールでは必ずそのエントリーする時間足より大きい時間足で環境認識をします。
要は相場の背景を大きい時間足を分析することによって把握するのです。
これは必須ルールになるのですが、人はついこれを忘れてしまうことがあります。
わたしはずっとこういったルールでトレードしているので、忘れることは普段ありませんがまだトレードルールに慣れていない人は忘れることがあるようです。
今回はまさにそういったトレード例でした。
15分足でショートのエントリーをしたポイントが、4時間足での重要なライン=大きな買いがあるレートだったのです。
15分足のトレードでのエントリーが、4時間足の大きな買いに反対であることは4時間足のチャートを確認していればすぐにわかることなのですが、つい4時間足のそのレートの把握を忘れてしまったりするのです。これが大きな敗因に今回なったわけです。
要は、15分足でエントリーポイントとしていいポイントだとしても、4時間足にとっては逆のエントリーポイントだったということです。
ということは4時間足で大口の大きなお金が入ってくるポイントだとしたら15分足でしかも個人が判断するエントリーポイントくらいでは勝てないわけです。
FXのトレードで利益を上げるためには、大きなお金の流れに乗ることが近道なわけですからそれと逆のことをしてしまっているということですね。これでは、利益を上げることはしにくいですし、負ける確率が高くなります。
当然FXも投資ですから絶対に4時間足の流れが勝つとは限りませんが、確率としては大きなお金が動いている方が確率が高くなります。
こういったポイントを見落とさないことが、トレードで勝ち続ける上でとても重要なことになるのです。そういった意味でも大きなモニタを用意することで見落としのリスクが軽減します。大きな時間足の環境認識は必須ということです。
2.「エントリーを焦ってしまって待つことができていない。」という問題について。
これはエントリーのタイミングの問題なのですが、こうなることになる原因は大きく分けて2つあります。
1つは「そもそもエントリーのタイミングを決めるルールがない。」ということです。
例えばですが、「ローソク足のパターン」でエントリーするルールであったり、「サポレジ確認」をしたりといったルールですね。
これはルールを作ればいいのです。トレードルールには色々とあると思いますが、大きくわけるのであれば、相場の環境認識をし、方向感を決め、エントリーと決済のタイミングを決めるというプロセスがあると思います。
当然このタイミングというプロセスのルールがなく勝ち続けているトレーダーもいるのはいるんですが、まだトレードを始めて間もないトレーダーの人はタイミングのルールもあった方がいいと個人的には考えています。
わたしの生徒さんにはここまでのルール作成をお伝えしています。ですからみなさんちゃんとトレードルールがあります。
このトレードルールがない場合は、しっかりと作ってくださいね。
もう1つの理由としては、「メンタル的な問題」です。
つまり「早くエントリーしないと相場が行ってしまう」という稼ぎたい気持ちが全面に出過ぎて自分のメンタルをコントロールできていないという状況です。
今回の勉強会の参加者の場合はこちらのパターンでした。トレードルールはしっかりとあり、エントリーのタイミングのルールもあるんですが、そのルールよりも、「早くエントリーしないとエントリーしないとレートがいってしまう。」という気持ちが強く焦ってエントリーしてしまっているのでした。
結果的には勝ったトレードも負けたトレードもありましたが、トータルでは少しのマイナスが出ていました。
これはロットが小さい時はそんな大事ではありませんが、ロット数が増えてくると大きな損失につながる場合があります。
これは「稼がないといけないという欲」にメンタルが支配されてしまっている状態なのでトレードの結果としてもあまりよろしくない状態になる可能性が高くなるのです。
もちろんその時にエントリーしなければ自分のエントリーポイントまでレートがこずにエントリーできない場合はあります。
ですがそれはルールどおりなのであれば問題はないのです。チャンスは今後もやってきます。時間足や通貨ペアを変えて見たらすぐに来るかもしれません。
こういったことも頭にいれた上でトレードに励むことも大切だと思われます。メンタルが安定している状況だからこそ、ルールどおりにトレードすることが可能になるのです。
実際にこの焦る気持ちは過去にわたしもトレードをしていてもっていたことがありますので気持ちはわかります。
ですが、この焦る気持ちがなくなる時にトレードの成績が上がるというのも経験しておりますので、ここをじっと耐え忍んでルールどおりにトレードできる自分自身を作り上げてください。
今回は実例も交えて2つのパターンを説明させていただきました。
トレードルールに忠実にトレードすることが安定して勝ち続けるトレーダーになるために必須になってきますので日々頑張っていきましょう。