FXのトレードというのは日本時間で月曜日の朝6時〜土曜日の早朝5時くらいまで取引が可能です。
(これは証券会社によって多少の誤差はありますので、ご自身の使用されている証券会社がどうなっているかはご確認ください。)
そこでこのようなご質問をいただきました。
「月曜日〜金曜日の過ごし方、トレードで意識していることを教えてください。」
土日は基本的に初心者〜中級者の方であればトレードの反省や見直し、分析などをされていると思います。わたしもどこかで少しだけ時間を使って来週の相場分析、環境認識などをします。
土日は相場が動いておりませんので、どちらにしてもエントリーや決済はできないので翌週の相場を分析・予測することに時間を使った方が良いですね。
では、月曜日〜金曜日はどうでしょうか?
私が専業トレーダーだった時は、1週間の経済指標や要人発言の時間などを調べてその時間はパソコンの前にいる。
朝も東京時間が始まる時にはチャートを見ていて、欧州、NYのトレーダーが入ってくる時間帯もしっかりとチャートをチェックしているというような日々を過ごしていましたが、今は全くそんなこともなくなりました。
ただ、曜日の感覚というのは身体に染み付いているもので各曜日で少しチャートの見方や取引の仕方が違うかなと思いました。
ということでご質問もいただきましたので、とても簡単な回答にはなってしまうのですが参考にして下さい。
月曜日は窓あき、先週の流れを受け継ぐのかをチェック!
最初に気にしなければならないのが通称「窓あき」「ギャップオープン」といわれる現象です。
これは先週の金曜日の終値と、月曜日の始値のレートに差が出た時に使う言葉です。
例えば先週金曜日のドル円が121.50で終わっていたとして、月曜日の始値が121.20からスタートしていたらこれは30pipsの窓あきが起こったという風になります。
これは土日に何か大きなニュースや発言があった時に出てくることが多いです。
この場合「窓はいつか埋めに行く」という格言のようなものがあるので、「窓埋めトレーダー」なる人達が存在します。
この人達は、比較的月曜日の取引開始時間が早い証券会社を選んで、窓があいて取引開始したら埋めるようなポジションを持つのです。
先ほどの例でいうと121.20でロングをし、121.50までの窓を埋めるところまでを狙いに行きます。
このトレードのメリットは勝率が異様に高いということ。
9割くらいは埋めに行くのではないでしょうか。
ただし、当然デメリットもありまして、それは損切りを置くラインが決めにくいこと。
このトレードはターゲットありきのトレード戦略になりますので、損切りの位置を決めにくいのです。
ひどい人はいつか埋めるという気持ちが強すぎて100pips以上逆行しても損切りをせずにナンピンを繰り返し、そのまま資金を溶かしてしまうといった例もあります。ですから、しっかりと取れるリスクは見極めてその上でもしやるならトレードしてください。
次に注目するというか意識しているのは、先週の流れを受け継ぐ動きなのかということです。
先週が下落してきたのであればそのまま下落の流れがあれば乗るといった感じです。
ただし月曜日の東京タイムというのは、方向感が出にくい時が多いです。
その場合は方向感が出るまで様子見しています。
そう考えると月曜日は朝一からガンガン動く相場以外は欧州まで特に何もしないことが多いなと思いました。
火曜日から木曜日は通常通りのトレード
というか火曜日〜木曜日の週中は特に何も意識していないというか通常通りのトレードです。
火曜日だからこうする。とか木曜日だから・・・みたいな相場の見方はしないです。
逆にいうとトレードをしている頻度でいうとこの週中の3日間が多いという感じです。
月曜日は東京タイムは全くしない可能性がありますし、金曜日もそこまで積極的にトレードをするわけではないので。
この週中の3日間は、結果的に一番トレードしている3日間ということになります。
金曜日は利食いを入れてきて値動きが激しかったり、週末に持ち越したくないので積極的にトレードはしません。
この金曜日はわたしはそこまで積極的にトレードをしません。
もちろんトレードルールにがっちりあてはまってるパターンであればエントリーもしますし、トレンド方向にガンガン動いている時はわたしもガンガントレードすることにはなりますが、そうではない時は基本的に様子見。
その理由の1つは、ポジションを週末に持ち越したくないからです。
土日は相場が動いていません。証券会社が休みなので、指値や逆指値注文自体は移動したり追加したりできますが、エントリーや決済はできません。
月曜日のところで書きましたが、週末に何かが起こると月曜日はギャップオープンでスタートする可能性があります。これはリスクが高いのです。
どう高いのかというと、例えば121.80でドル円をショートしていたとします。
損切りは122.05に置いていたとし、リスクの許容は25pipsということになります。
ですが、週末にアメリカの良いニュースが出て、月曜日の始値が122.40になった場合、損切りはこのレートでついてしまうのです。
つまり、60pipsのマイナスで決済されてしまうのです。
このギャップ=窓の中に損切りの注文を入れていても業者としてはそこのレートはないわけですから、始値で損切りがつくのです。
もちろん窓があかない場合はこういったことはありませんが、万が一ということは可能性としては十分にありえます。
これでは自分のリスクの許容度を超えているのでよろしくないです。
こういった理由から積極的にトレードしないということにつながります。
理由はもう1つあります。
それは金曜日はポジション調整の動きが出てくるということです。
どういうことかと言いますと、まさにわたしが先ほど書いた週跨ぎのリスクというのはわたしに限らず全てのトレーダーにあるわけです。
当然大きな資金を動かしている個人トレーダーや機関投資家なんかも同じように考える人がいます。
ということはそういった方というのは、今あるポジションを手仕舞いする動きが出てくるということです。
ここまで上昇トレンドが続いていたとしたら、金曜日には利食いを入れてくる人たちがいるということです。
上昇トレンドということはロングのポジションを利食うということになりますから、それは結局ショートの動きと同じ。
つまり金曜日はそれまでのトレンドの動きと逆の動きが発生することが多いということになります。
もちろんこれも絶対ではありません。
ですが、そういった考え方があるということを頭に入れておくと急激な動きにも対応できるというわけです。
ですから、わたしも週中にとったデイトレのポジションなんかは金曜日に利食いを入れるというのがパターンとして多いのです。
そして週跨ぎをするポジションをなくしてスクエアで週末を迎えるというのが個人的にはメンタルにも優しいかなと思います。
そんなに特別なことはありませんが、月曜日と金曜日だけ少し意識しているといった感じです。
これが必ずの正解というわけではありませんから、自分自身のトレードルールやリスク管理のルールとあわせて過ごし方を考えてみてください。